千葉薬品(ヤックスドラッグ)物語

  目次
「夢」と「ロマン」を求めて・・・
1990年代―“ドラッグストア創業元年" そして21世紀は調剤、介護、OTC薬、化粧品で飛躍期す
企業の永遠性を求めてきた千葉薬品の軌跡 成熟の時こそ次の成長へのシーズを見いだす
少子・高齢社会の到来を踏まえて本格化する介護事業 介護支援センター、ホームヘルプ、ケアプラン、ヘルパー養成講座
1990年、スーパー・ドラッグストア路線へ地域のセンターとして歩む
調剤マーケットへ全力投球、チェーンのスケールメリットを生かす
売上げの50%を占めるOTC&化粧品戦略
物品販売業からコンサルティング機能を充実させて地域の生活センターに

少子・高齢社会の到来を踏まえて本格化する介護事業 
介護支援センター、ホームヘルプ、ケアプラン、ヘルパー養成講座


2000年4月、介護保険制度がスタートした。実は千葉薬品は、その2年前の1998年に介護事業に参入している。100店舗の達成を機に、介護保険制度に伴う、さまざまなニーズに対応させた専門店を通じ、人的派遣サービス事業に加えて介護用品とともにウエルネス部門の普及にも力を入れることを決めた。


■介護支援センターとしての機能をもつ専門店

西暦2000年を期して、H&BC(ヘルス&ビューティ・ケア)、調剤に加えて介護部門も重要な柱としている千葉薬品が、本格的に在宅介護分野に進出したのは97年6月。千葉県内にある「クローバーハウス」だ。現在、花見川、稲毛海岸と合わせて2店舗が稼動している。
専門店を運営するのは、千葉薬品(ヤックス)グループのヤックスケアサービス。専門店は、介護支援センターとしての機能をもち、在宅介護用品、自立援助用品といった物販はもとより、ホームヘルプ、宅配といったサービスから高齢者住宅リフォーム相談、また介護保険制度に伴う要介護認定審査手続きやケアプラン作成についても、ケアマネージャーが待機、地域住民の幅広いニーズに応えている。
「1990年代を"ドラッグストア元年"としてきたが、21世紀は第二次の創業期として、介護事業は重要な柱。そのため、物品販売業から医療、介護に全力投球していく」(齋藤氏)と、意気込みを示す。


■健常高齢者に目を向けてウエルネス部門導入

介護専門店の品揃えといえば、主に介護する人、介護される人のための要介護商品を中心とするケースが少なくない。従って客層は、限定されてくる。しかし、介護を必要とする高齢者は、全体の1割、残る9割の健常高齢者にも、目を向けるべきではないか。そんなコンセプトを重視する、ヤックスケアサービスが展開する専門店の稲毛海岸店は、健常高齢者のための健康維持・向上に役立つウエルネス商品も品揃えしているのが、大きな特徴だ。
「それには、介護、薬、サプリメント、健康食品、化粧品、トレーニングなどのニーズに応えられるコンサルティングセールス、地域のネットワークを利用した情報収集・提供も不可欠となる」(齋藤氏)。
こうした位置づけのもと、稲毛海岸店が千葉薬品(ヤックス)グループの介護事業の拠点となっている。JR稲毛海岸駅前の一画にある「クローバーハウス」は、「ヤックスドラッグ稲毛海岸店」に隣接した90坪の店舗。
店内に一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、トレーニングウェアコーナー、トレーニングマシーンとウォーキングマシーンコーナー。このところ急激に増えるウォーキング人口を踏まえたウォーキングシューズと帽子、さらには体脂肪の燃焼に効果あるとして、ウォーキング愛好家、主に高齢者の間で需要が急上昇しているドリンク「エネルゲン」など、健康志向食品の品揃えも充実させている。
ウエルネス部門を、店の右側に統一させる一方、左側に車イス、ベッド、リハビリシューズ、ツエ、入浴、トイレなどの関連商品に加えて紙オムツ、失禁パンツ、店内の正面奥にあるのが、千葉薬品(ヤックス)グループの介護本部ともいうべき、介護支援センターである。


■ケアマネージャーとヘルパーが続々誕生!最前線で活躍中

この介護支援センターは、高齢者の自立支援を目的としており、自宅での介護の支援だけでなく、二つの専門店以外の千葉薬品グループの支店に寄せられたサービ依頼や相談の情報が寄せられ、(1)介護サービス計画(ケアプラン)の作成(2)要介護認定の申請代行(3)介護保保険制度や介護に関する相談にケアマネージャーが応じてくれる。
こうした、さまざまな介護サービスを実施するには、専門スタッフの確保が不可欠だが、この部門は千葉薬品(ヤックス)本体が担当、千葉県認定のホームヘルパー1級・2級・3級課程の養成講座を開催している。
講座終了者には、千葉薬品(ヤックス)の登録ヘルパーとして在宅介護、施設派遣などで勤務する道が開けており、すでに2千名近いヘルパーが活躍中。養成講座の申し込みは、会を重ねるごとに増え、開催地区も拡大の一方だという。
西暦2025年には、総人口の25%が65歳以上の高齢者で占められる日本。今、問題となっているのは、寝たきり病人だ。しかし大切なことは、健常高齢者を病人にさせない施策である。
セルフ・プリベンション(自己予防)意識、ウエルネスの重要性を、いかに国民にアピールするか。その場を提供しようとしているのが千葉薬品(ヤックス)であり、介護事業を本格化させた要因がここにある。


(流通ジャーナリスト 旭 輝夫)
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